大好きな人

と、二人きりだったんです。
お互いが抱えている別々の仕事を
しゃかりきになってこなしていたので、全く会話がないまま。
(それでいて同じ二人きりでも、車の中でだとぺちゃくちゃ喋るのだから不思議だ)

ところが少しして、
大好きな人が立ち上がって部屋を出ていったのです。

別の仕事にとりかかっているのだろう、と、特に気にとめることもなく、
目の前の仕事にとりかかっていると、
大好きな人が戻ってきて、私のそばにやってきて

「これ。」
 自分の分を煎れるのと一緒に、私にコーヒーを煎れてくれていたんです…!
ミルクも入れてくれて。


私は今までお付き合いしたことのある男性にはおろか、
男の人にコーヒーを煎れてもらったことがないんです。
はしゃいでしまったかもしれないけれど、
きちんとお礼をして、じっくりといただきました。

熱かったけれど、おいしかった。
妙なことも連想してしまったけれど、それは内緒(笑)