大好きな人

と、まともに杯を交わす最後の機会です。

スーツにお着替えして行って来ました。
なお、この時に着たスーツはこの日に着たものと同じものです。

会場に着いて、エレベーターを待っていると、
後ろから何と、大好きな人が話し掛けてきました。
「会場、何階だったっけ…?」
私は覚えていたので、2人で会場まで向かいました。
自宅に戻ってスーツに着替えて、
シャワーを浴びて髭を剃っていたら、
遅刻寸前の時間になっていたとか…。


混み合ったエレベーターの中でぴたっとくっついてしまって。
開会前から、こんなに嬉しい思いをしていいのかな…。


大好きな人はお酒があまり飲めません。
なので、自分が飲むよりも、人にお酌する方がすごく多いです。
私にもお酌してくれました。
少しお話もしました。


「お兄さんのように甘えてしまってすみませんでした。」


大好きな人は、照れながらも言葉を返してくれました。


「お兄さんって言うよりも、お父さんに近いけれどね。」


…本当に話したかったことは絶対に話せないこと。話したらいけないこと。